咬むという動作は、脳と深く密接した関係にあります。
正しく咬むことで、痴呆症の防止や記憶力の低下を防ぐことにつながります。
高齢になると、若いときに比べ顎骨の吸収が大きくなります。
その為、粘膜の弾力性の減退や筋肉組織の運動の低下、顎の関節の緩みが生まれます。
また、唾液の分泌が減少する為、口腔内が乾燥し僅かな傷に対しても治癒率が低くなる症状が出やすくなります。
口腔内の乾燥は、口臭の原因にもなります。
義歯を入れて咬むことで、頭脳・身体ともに老化を遅らせることができると考えられています。
義歯(総入れ歯)を入れない状態が続くと、顎関節症や痴呆症の早期化、多くの全身症状の元凶となります。
それぞれの症状、お口の状態に合った入れ歯をお作りすることで、機能面・心理面などから不安感を取り除き、より健康な生活を送れるようお手伝い致します。
入れ歯には、歯が一本もなくなった時に入れる「総入れ歯」と、数本残っている時に入れる「部分入れ歯」があります。
残っている歯の本数によって入れ歯の形は様々です。
入れ歯を作る素材は、プラスチックや金属などいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。
入れ歯の種類
金属床 ¥324,000~486,000
保険適用の入れ歯の場合、床部分が分厚いレジン(プラスチック)で出来ています。
一部に金属を使うことで熱が伝わりやすく、より食事がおいしく感じることが出来ます。
保険適用の入れ歯よりも床部分が薄く丈夫です。
ホワイトクラスプデンチャー ¥108,000~
バネの部分が白いので、お口を開けたときに目立ちません。
ノンクラスプデンチャー ¥108,000~
保険適用の入れ歯(部分入れ歯)の場合、金属のバネで固定する為、どうしてもバネが目立ってしまいます。
ノンクラスプデンチャーは、バネもピンク色なので入れ歯が目立ちません。
小さく作れるので違和感が少ないのが特徴です。
マグフィットデンチャー ¥54,000~
歯の根っこに磁性金属を、義歯に小型磁石を埋め込み磁力で固定する入れ歯です。
見た目が気にならず、外れにくいのが特徴です。
磁性金属を埋め込むための神経を取ることが前提ですが、インプラントを応用して活用することも可能です。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントを土台とし、連結装置として入れ歯を固定します。
強固な固定が得られるため、入れ歯本体を小さくすることが出来ます。
また、昔入れたインプラントがあり周りの歯を失った場合に、冠を外して利用できる場合があります。
Q&A
Q.夜寝るときは入れ歯をはずした方がいいですか?
A.どちらがよいとは言いにくいですが、歯肉のためには夜の間は休ませてあげた方がいいのですが、入れ歯やお口の中の状況によって変わってきますので、歯科医師にご相談ください。
Q.今使っている入れ歯がよくはずれてしまうのですが….
A.入れ歯は作られてから時間がたつと、顎の筋肉などがやせてゆるくなってしまいます。
入れ歯の内側に同じ素材を流し込んでお口に合わせる方法もあります。だいぶ時間が経ったものでしたら、歯もすり減っていたりしますので新しくお作りになって良いかもしれません。
Q.今、部分入れ歯をつけていますが、どうしても違和感があります。
A.インプラントという治療法があります。手術であごの骨に人工的な歯根を埋め込み、その上に人工歯をとりつける治療方法です。自分の歯に近い構造なので、自分の歯と同じようにかめて見た目もきれいです。
ただし、手術経過によりますが3ヶ月~6ヶ月かかります。糖尿病や高血圧のかたは手術を行えない場合もあります。
Q.総入れ歯ですが、あごが痩せてきて入れ歯がきちんとつきません。
A.これもインプラントを数箇所埋め込み、磁石のついた入れ歯を使うことで解消できます。また、入れ歯を引っかける装置をつけることもできます。
Q.入れ歯の洗い方は?
A.できればお食事の後ごとに洗ってください。入れ歯だけでなく歯が無くても、お口の中もうがいや口腔ケア用のブラシなどで清潔にしてください。お口の中が汚れていると色々な病気のもとになります。